富士重工、1日単位での生産計画に対応できる体制を2006年…

◆富士重工、1日単位での生産計画に対応できる体制を2006年度までに確立へ。
現在は10日間単位。最大1.5日分ある仕掛かり在庫を半減、納期も大幅短縮へ
<2004年02月18日号掲載記事>
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富士重工は現在、販売からの受注情報を旬間(10日間)単位 で生産計画に置き換え確定しているが、2006年度までにディーラーからのデーリーの受注情報によって日単位での微調整を可能にするような体制を整える予定とのことである。

これはSCM(Supply Chain Management)分野での試みということができ、なるべく小刻みな単位で受注情報を生産計画へと置き換え、不必要なものをつくりすぎる、必要なものをつくらないといった状況を回避することで在庫の圧縮、リードタイムの短縮を目指すものである。現在のようにマーケット主導でマーケットのニーズが刻一刻と変化するような状況では、それに柔軟に対応できるような生産体制の確立が必須となり、どの自動車メーカーにおいても取り組まれている共通の試みといえよう。

また、先程SCM(Supply Chain Management)分野での試みであると述べたが、今後、さらに柔軟な生産体制を推し進めていくのであればその分野のみに留まらず顧客が本当に望んでいるものは何かを把握すること、いわゆるCRM(Customer Relationship Management)、また、例えばモデル間での部品の共通化を推進する、いわゆるPDM(Product Data Management)といった分野との連携が欠かせないものとなると思われる。

加えて、新車のバリューチェーンがサプライヤー、自動車メーカー、ディーラーとで構成されている限りにおいて、自動車メーカー内だけで以上のような取り組みを行ったのではそれほど効果を生まず、ディーラーからの小刻みな情報提供、柔軟な生産体制へのサプライヤー側の対応といったものがあって初めて大きな効果を生むものとなってくる。

その意味でこれらの試みは自動車メーカー主導であるかもしれないが、グループを挙げて推進していくものということができるであろう。

<秋山 喬>