AYAの徒然草(1)   『感謝の気持ち』

仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。

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第1回  『感謝の気持ち』

家族や友達に「どうもありがとう」と、いざかしこまって言うのはなんとなくちょっと照れくさいですよね。でも、職場では感謝の意を表する時はぜひ「どうもありがとう」と言ってください。上司や同僚から頼まれた業務を終えて報告をした時、私なら「すみませんでした」と言われるより、「ありがとう」と言われる方が何倍も嬉しいからです。

どちらも「感謝」の意を伝える言葉ですが、前者は「面倒かけて申し訳なかったね」のニュアンスがあります。謝る時に使う言葉ですから、お詫びをする意味合いが強いですよね。でも、業務には面倒を掛けるも何もありません。指示を受けたことを迅速に且つ正確にやりこなすことが秘書やアシスタント業務の使命ですから、そんなニュアンスのある言葉よりも素直に 100 % 感謝の意を表す後者の「ありがとう」を言われる方がずっと嬉しいのです。その喜びがまた次の業務へのモチベーションに繋がりますし、またそれによってお互いが気持ちよく仕事ができるという良い循環が生まれます。
それに人は、嬉しい時の顔、悲しい時の顔、怒っている時の顔はわかりやすいものですが、感謝の気持ちは表情には出にくいものです。だから、感謝の意を言葉で表現することはとても効果的なのです。
また、誰かの行為に対して感謝の気持ちを持つだけでなく、常日頃感謝の気持ちを忘れずにいると、何か辛いことや悲しいことに直面したとしても、それをバネにしてポジティブ思考へ転換する訓練にもなると思います。

例えば、何か困難なことに直面しても、これは神様が自分に与えてくれた試練で、これを乗り越えられるのは他の誰でもなく自分だけ、神様の人選で自分が選ばれたのだ!きっとこれを乗り越えた後は良いことがあるに違いないと。実際は精神的によほど強い人でないとこんな風に捉えるのは難しいことかもしれませんが、でも、こんな風に辛いことを少しでも感謝の気持ちに転換できたら自分の人生がもっともっと豊かになると思いませんか。
人間の記憶と忘却のプロセス上、辛いことは比較的短時間で忘れるようにできていると思うのです。だって、辛いことや悲しいことがあってもそれをいつまでもずっと忘れない記憶の構造だったら人間は生きていけませんよね。
でも、感謝の気持ちは辛いことの記憶のプロセスとは違うと思うのです。普段は仕事やら家庭のことやら色々なことを考えていて頭の端っこに追いやられ、単純に忘れがちになっているだけなのです。
まずは今晩、お家に帰って日ごろ支えになってくれている家族や恋人に対して、「いつもどうもありがとう」と思い切って言葉に出して言ってみてください。何か良いことが起こるかもしれませんよ。

<佐藤 彩子>