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中国フラッシュニュース(46)『最後の大物日系メーカーが中国現地生産か?』
アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。
住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。
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第46回『最後の大物日系メーカーが中国現地生産か?』
中国の自動車業界では、富士重工と上海汽車との間、現地生産の交渉が進んでいるとの情報が流れ始めている。
富士重工は中国において、貴州雲雀汽車と技術協力を結んでいるものの、まだ自ら中国現地生産を行っていない最後の日系乗用車メーカーとして、中国でもその動向がしばしば注目を集めている。富士重工の現地生産を巡り、過去、民間企業である河北中興汽車との間で現地生産の交渉を行ったことがあるほか、中国の三大自動車メーカーもそれぞれアプローチしたと言われている。最終的には、 米 GM の傘下にある富士重工は、中国において 米 GM と全面的協力関係にある上海汽車との協力関係を形成するのが自然な流れと見られている。
富士重工は、現在中国において輸入販売を行っており、2005年は 2000台の販売を見込んでいる。富士重工の計画によると、年内に、北京でスバル(中国) 有限会社を総括会社として設立した上で、販売店舗数を 50 拠点に拡大し、2007年には年間販売台数を 5000台を目指す。その後、現地生産のステップに入ると見られている。
富士重工の中国現地生産が実現すると、日本の主要乗用車メーカーの中国現地生産拠点が出揃うことになる。
<張 浩群>