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ハイブリッド車・電気自動車用の二次電池の調達について
質問
◆三菱自動車、東芝のLiイオン2次電池「SCiB」の採用を検討
Liイオン2次電池セル「SCiB」を複数組み合わせた電池システムを三菱自動車と共同開発していると発表。東芝のSCiBは、Liイオン2次電池の負極材として一般的なグラファイトではなく、LTO(チタン酸リチウム)を採用。
6000回以上の充放電を繰り返せる寿命の長さが特長。充放電の負荷が高いときにLiイオンがLi金属として析出しにくく、電池が劣化しにくいというメリットがあり、EVの走行距離や利用年数による電池容量の低下を抑えられるほか、急速充放電の性能も高められるという。
すでにホンダが今年12月に発売する電動バイク「EV-NEO」への供給が決まっている。東芝は柏崎市の新工場での量産によりコスト低減を図るとともに、三菱自動車向けへの供給でEV用電池の量産を軌道に乗せたい方針。
三菱自動車は「東芝の電池は候補の1つとして検討している。コストと性能が良い電池であれば電池メーカーを問わず採用を検討したい。i-MiEVで採用しているリチウムエナジージャパンの電池については満足しており、これからも取り引きを継続していきたい」としている。
<自動車ニュース&コラム 2010年07月04日号より>
ハイブリッド車や電気自動車の大きなコスト要因と言われてきた二次電池ですが、これまで国内の大手自動車メーカーは、基本的に 1 社の電池メーカーと提携し、調達する形態が主流となっていました。
二次電池の生産には多額の設備投資を伴うことや、コストダウンを進めるためにはまとまったボリュームの生産が不可欠であること、自動車メーカーが要求する高い技術水準の製品を供給できる電池メーカーが限られることなどから、1 対 1 の契約になることが多かったと考えられ、その多くは、自動車メーカーと電池メーカーによる合弁事業という形態を取ってきました。一方で、自動車メーカーにとって、主要部品を 1 社のサプライヤからの供給に依存しているというのは、必ずしも心地良い状態ではなく、複数のサプライヤからの調達を検討したいというのは、自然な流れです。
そういう意味では、今回、三菱自工が既存のサプライヤだけでなく、他のサプライヤの採用も検討しているというのは、二次電池が 1 社からしか調達できない特別な部品ではなく、他社からの調達という選択肢も持つ一つの自動車部品となりつつある、と考えられるかもしれません。読者の皆様は、今後の二次電池の調達における課題と方策をどうお考えでしょうか。以下の選択肢から最もお考えに近いものを一つお選び下さい。また、選ばれた理由についてもお聞かせ下さい。
- 大量生産によるコストダウン
大量生産によるコストダウンを最重要課題に置き、当面 1 社からの調達が中心となる。 - 競争原理の加速
競争原理によるコストダウンや性能向上を加速させるために、2 社以上からの調達が進む。 - 性能・仕様の多様化
対象車種・市場によって二次電池の性能・仕様を使い分けるために、2 社以上からの調達が進む。 - トラブル時等のリスク回避
リコール等、品質や生産面でのリスク回避をするために、2 社以上からの調達が進む。 - その他
集計結果
大量生産によるコストダウン | 89 |
競争原理の加速 | 100 |
性能・仕様の多様化 | 84 |
トラブル時等のリスク回避 | 17 |
その他 | 6 |
合計 | 296 |