中国フラッシュニュース(12)『戦国時代を迎える大型トラ…

アップダウンを繰り返しながらも、今後数年以内に日本を上回るとされる中国自動車市場。

住商アビーム自動車総研の提携先であり、中国自動車業界に精通したコンサルティング会社オートビジョン有限公司の総経理である張浩群が、中国自動車業界のホットな話題をお伝えするコーナーです。

第12回『戦国時代を迎える大型トラック市場』
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1999年頃から、中国の大型トラック(15 トン以上)の市場が急拡大している。
2000年、2001年、2002年と 3年連続で、大型トラックの販売台数成長率が 70%を超えた。2003年、SARS の影響もあり、販売台数成長率は 4.3% に落ち込んだものの、2004年上半期は前年比で 26.5% まで持ち直した。

大型トラック市場好調の原因は以下のようにあげられる。

– 高速道路の整備により、長距離輸送における陸送の需要が増加している。
– インフラ整備(道路、都市開発、水力発電等)、石油・鉱山開発が活発であり、大型トラックのニーズも高い。

これを受け、大型トラック市場についても、従来の第一汽車、東風汽車の二大勢力以外に、新規参入者が相次ぎ、戦国時代の様子を呈してきた。有力な参入者としては下記のものがある。

– 中国重汽グループ
– いすゞ
– 春蘭大型汽車(エアコンメーカーである春蘭グループの子会社)
– 北京汽車福田
– 北方ベンツ

今後、大型トラック市場の競争は更に激化すると予想される。コストパフォーマンス、耐久性、燃費などの商品力の強化が重要となるであろう。今後も目が離せない市場である。

<張 浩群>