「フィアット」と「クライスラー・グループ」のシナジー効果について

質問

◆米連邦最高裁、クライスラーの再建計画で資産売却を承認。資産売却が完了

<自動車ニュース&コラム 2009年 06月 10日号>

旧「クライスラー」が保有していた「ジープ」や「ダッジ」ブランド等の資産を、新生「クライスラー・グループ」に売却する計画が承認されました。

新会社の株式は 67.69% を UAW の退職者健康基金が、20% をフィアットが、9.85% を米国政府が、2.46% をカナダ政府が保有することになり、今後はフィアットが主導で再建を進めることになります。

今回のフィアットの出資については、クライスラーの米国における販売、生産インフラの活用やフィアットの小型車技術のクライスラーへの転用がシナジーとして謳われています。

しかしながら、新生クライスラーの CEO も兼ねるフィアットのマルキオンネ CEO が、「今後の自動車業界は、年間 550 万台以上生産する会社だけが生き残る」とコメントしているように、その将来性にはかつての 400 万台クラブ的発想に似た危うさも潜んでいるように見受けられます。

では、今後、フィアットとクライスラー・グループの間でのシナジー効果は想定されている通り発揮されるでしょうか。皆様のお考えに近いものを 1 つお選びください。

  1. クライスラー再建に向けて、UAW や政府との利害が一致し、政策的再建の過程でシナジー効果が発揮される。
  2. 400 万台クラブの時代とは異なり、純粋にビジネスの観点から両社間での協業が進み、想定したシナジー効果が発揮される。
  3. UAW や政府といった関係者がいることで逆に利害調整に手間取り、想定したシナジー効果が発揮されない。
  4. 400 万台クラブの時代同様、純粋にビジネスの観点から両社間での協業が進まず、想定したシナジー効果が発揮されない。
  5. その他

集計結果

UAW や政府との利害が一致し、政策的再建の過程でシナジー効果を発揮 19
ビジネスの観点から両社間での協業が進み、シナジー効果を発揮 20
UAW や政府との利害調整に手間取り、シナジー効果が発揮されない 63
ビジネスの観点から両社間での協業が進まず、シナジー効果が発揮されない 52
その他 11
合計 165