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AYAの徒然草(6) 『応援される存在を目指しましょう!』
仕事で成果を出すことにも自分を輝かせることにもアクティブなワーキングウーマンのオンとオフの切り替え方や日ごろ感じていることなど素直に綴って行きます。また、コンサルティング会社や総合商社での秘書業務やアシスタント業務を経て身に付けたマナー、職場での円滑なコミュニケーション方法等もお話していくコーナーです。
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第6回 『応援される存在を目指しましょう!』
みなさんは子どもの頃、「将来の夢は?」と聞かれてなんと答えていましたか?男性なら「サッカー選手になりたい!」、「野球の選手になりたい!」、女性なら「幼稚園の先生になりたい!」、「売れっ子アイドル歌手になりたい!」なんて答えていた人が多いのではないでしょうか?子どもの頃はこんな風にただ漠然と「やりたいこと」や「なりたいもの」を将来の夢としていたと思います。自分の実力や才能なんてことはあまり考えずに。そして、それが客観的に実現性の高いものか低いものかどうかも考えずに。
ちなみに私の場合、小学校の卒業アルバムの「将来の夢」の欄に、「ウイーンに留学してピアニストになりたい」と書きました。私は、親の熱心な情操教育の影響で3歳の頃からピアノを習い、クラシックコンサートにもよく連れて行ってもらっていましたので、「大きくなったら、大勢の聴衆の前でピアノ演奏をし、感動を与えるピアニストになりたい!」と漠然と思っていました。 その夢が実現したかどうかというと、当然全く叶っていません。ピアニストへの道は想像以上に険しく、子どもながらにして、私には趣味になる程度の才能しかないだろうなぁと悟り、いつの日からか断念していました。
みなさんの場合はどうでしょうか?子どもの頃に抱いていた夢を実現している、もしくは、引き続き抱き続けているでしょうか?
中には高い目標を持ち続け、鉄のように固い意思と血の滲むような努力とで、子どもの頃の夢をそのまま実現された方もいらっしゃると思います。
でも、多くの人は私と同様、そんなに強くないはずで、子どもの頃に描いた夢とは違った方向に進んだ人の方が多いと思います。
普通の人は、大人になるにつれて「やりたいこと」や「なりたいもの」を、どうしても現実的に「やれること」や「なれるもの」の中から考えてしまいますよね。現実的に考えるあまり、「やりたいこと」や「なりたいもの」を途中で失ってしまった人も多いと思います。
でも、現実的に考えると「夢が持てない」、または「夢が実現できない」といったように悲観的に考えないといけないかというと、そんなことはないと思います。現実的な目を持つ大人だからこそ、夢を叶える方法もあると思うのです。
私の友人で、持ち前の器用さと抜群のセンスの良さを活かしてネイリストの資格を取り、ネイルサロンを経営している女性がいます。それは彼女が子どもの頃から抱き続けていた夢とは違うものでしたが、彼女はいつもものごとをポジティブに考える女性で、好奇心や向上心も旺盛でした。 ある日、彼女を応援してくれている常連のお客さんの 1 人から、「あなたの技術で体の他の部分のケアも受けてみたいわ。あなたの腕とセンスなら、きっと成功すると思うわよ。」と言われたそうです。彼女は普段から、人とのつながりを大切にする人で、特にお客さんとはなるべくたくさん会話をするよう心掛けていて、その常連さんとも自分の休日の過ごし方などのプライベートな話題から仕事に対する考えまで、普段から幅広い会話をしていたそうです。 そして、そんな常連さんのちょっとした一言がいつか彼女の夢になり、ネイルの他にマッサージやエステ技術も身につけ、今ではボディ全体をプロデュースするサロンにまで拡大し、彼女の夢は実現して大成功を遂げています。
彼女は多くの普通の人と同じで、子どもの頃からの夢を実現するほどの鉄のように固い意思は持っていなかったと思いますし、血の滲むほどの努力はしてこなかったと思います。でも、彼女には「ポジティブ精神」と「好奇心」と「向上心」がありました。
みなさんは今の仕事を楽しんでいるでしょうか?私は、現状を楽しめることは、そう感じることができる「ポジティブな精神」がなければできない一種の才能だと思いますし、その才能は「夢の実現」には不可欠だと思っています。しかし、現状を楽しむことは現状満足とは違います。「夢の実現」には、常に周りの変化への「好奇心」や、進歩を望む「向上心」も大事です。「好奇心」や「向上心」は行動力の源です。前に進むためには絶対に必要なものですよね。
それに加えて彼女はいつも「幅広い層の人たちとの素直なコミュニケーション」を心掛けていました。その結果、お客さんをいつのまにか自分の応援団にしてしまっていたことが「夢の実現」につながったのだと思います。
自分の可能性や魅力は、意外と他人から教えられることも多いようです。私も人とのコミュニケーションを積極的にとり、世代を超えて幅広い年齢層の人たちと接するようにしていますが、そうすることで友達からは得られないような違う考えを聞くことができ、自分の適性や能力の再発見につながることもあります。
また、プライドを捨てて「助けてください」と素直に言える人には、自分を支えてくれる人が自然と集まってくるようです。それに、人とのつながりを大切にしている中で頑張っている人に会うと、「自分も頑張らなきゃ!」と刺激を受けますし、また、他人から褒められると嬉しくなって思わぬ力を発揮するなど、他人から与えられる間接的なパワーも想像以上のものがあります。
こんな風に、「あなたのことを応援してあげたい」とチャンスを与えたくなる存在になることは、意外な自分の能力をみつけるきっかけとなり、今まで見たこともない夢へとつながるような気がします。それには、「多くの人との素直なつながり」を大切にすることが重要なのだと思います。また、自分を開花してくれるキーパーソンは、いつ、どこで自分を見ているかわかりません。自分が思っている以上に、周囲は自分のことを見ているものです。
だから、「ポジティブ精神」と「好奇心」と「向上心」を忘れないようにしながら、「多くの人との素直なつながり」を大切にしている人には、強力な応援団が自然に集まるようになっている、そんな成功法則もあるような気がするのです。逆に子どもの頃からいきなり大きな夢を抱く人よりも、もっと大きな夢を実現できるんじゃないかなぁと思います。
「そんな単純で楽チンなことあるもんか!」と半信半疑になるかもしれませんが、成功例を目のあたりにして私は信じています。ピアニストではない、違う大きな夢が実現することを。目指せ、応援される存在!
<佐藤 彩子>