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大規模モジュール化について
自動車業界で関心が高いテーマを設定し、アンケートをさせて頂きます。
翌月、ご回答頂いた皆様の声をもとにそのレポートを発表致します。
2012年4月のテーマは「大規模モジュール化について」です。
大規模モジュール化推進に対する懸念事項について
(アンケート実施 : 2012年4月3日配信メールマガジン)
質問
今年 2月に、日産及びフォルクスワーゲンが相次いで、新世代車両設計技術
としての大規模モジュール化構想を発表致しました。
日産の「コモンモジュールファミリー構想」は、「エンジンコンパートメン
ト/コックピット/フロントアンダーボディ/リアアンダーボディ」の 4 モジ
ュールに電子アーキテクチャーを加え、それぞれのバリエーションを組み合わ
せることによって製品設計を行う構想です。
複数プラットフォーム間で、車両構造/コンポーネント/部品を共用化する
ことにより、量産効果の追求と商品力の飛躍的な向上を目指します。
またフォルクスワーゲンは、横置き用エンジンプラットフォームとして「MQB
(モジュラートランスバースマトリックス)」というモジュール化構想を発表
致しました。
エンジン搭載位置などを同一とし、アウディやセアト、シュコダへも適用す
ることで幅広い車種の同一ライン生産を理論上可能としております。
これらの構想には、将来的な新規技術を幅広い車種へ低価格で適用していく
事も含まれております。
それでは、このようなブランドやプラットフォームの枠を越えた大規模モジ
ュール化を推進していくにあたり、どのような懸念事項があると思われますか。
以下選択肢の中から一つお選び下さい。
1. 設計自由度が減少し、商品ラインナップが限定されること
2. モデルチェンジ時等に、単独車両での構造切替えが難しくなること
3. 様々な車格へ同一構造を適用すると、異なる車格間での
品質コントロールが難しくなること
4. 不具合時の影響が、広範囲に及ぶこと
5. 対応可能な部品メーカーが、限定されてしまう可能性があること
6. 懸念事項はない
7. その他
アンケート結果
「共通化領域」の大幅な拡大を進める背景
(アンケート実施 : 2012年4月17日配信メールマガジン)
質問
日産/フォルクスワーゲンの大規模モジュール化構想に続き、トヨタも、商
品力向上と原価低減を両立する車両開発構想「トヨタニューグローバルアーキ
テクチャー(TNGA)」の導入を発表しております。
TNGA では、小/中/大型 FF 車用プラットフォームを再構築した上で、各プ
ラットフォームや車種を越えた部品/ユニットの共通化を目指します。
これらグローバルメーカーで相次ぐ開発構想の転換は、プラットフォームや
車種を越えて、「共通化領域」を大幅に拡大することに他なりません。
このように各メーカーが今までよりも一層、「共通化領域」の拡大/見直し
を進めている背景として、どのようなことが考えられるでしょうか。最も要素
として大きいと思われる項目を、以下選択肢の中から一つお選び下さい。
1. 開発リソースが逼迫してきていること
2. 電子制御の進化により、同一構造でも車両毎の「味付け」が
柔軟にできるようになってきていること
3. 更なる原価低減を目指していること
4. リスク管理の観点からも、同一車両の複数拠点生産を可能にすること
5. 消費者のクルマへのこだわりが低下傾向にあること
6. その他